2019.02.25 15:11
「セルグ」の語源は「サラグ(gr'c;)」で、その意味は「混じって編む、ぐるぐる巻く、絡み合わせる」です。この語源の通り、巻き鬚は寄り合わせた網のように絡まって、ぐるぐる巻きながらあらゆる方向に伸びて、多くのつるを壁にはわせ、非常に堅く密着します。また弓手が矢を射かけて打つ弓の堅い力を象徴します。リウが子を生んで「セルグ」と名づけた背景には、バベルの塔の出来事によって混乱した社会の中で、何とか生存に必要な共同体の力を養おうとする意図がうかがえます。
しかしその力は信仰の力、上から与えられた力ではなく、自ら養った人間中心の力でした。世と対になって、その中で混じって編まれ、世と絡み合いながら作り上げた物理的で人間的な力でした。
(1)聖書で「弓」は、主に戦争と関連する攻撃用の武器です。
例を挙げると、「いくさ弓」(ゼカリヤ9:10)、「戦いの弓」(ゼカリヤ10:4、新改訳、新共同訳)、「力として頼んでいる弓」(エレミヤ49:35)、「弓を持っている者が勝利の上にもなお勝利を得ようと出て行った」(黙6:2)、「弓を引く者、戦いに熟練した兵士」(歴上5:18)など、聖句にもよく表わされています。
(2)正統な信仰から離された者たちの共通点は、ほとんどが弓を使う者で好戦的性向が強い者です。
例を挙げると、セムの初の子エラムは「力として頼んでいる弓をつかう者」であって(エレミヤ49:35)、アブラハムのそばめの子であったイシマエルも「弓を射る者」(創21:20)、イサクの子エサウも「弓を持って狩をする者」(創27:3)でした。これらの者は好戦的で、征服的、武力的な国となって後世に選民を攻撃し、苦しませる敵対国になります。
セルグは当時バベルの塔の出来事の後、定着の基盤として何の所有もなく、外勢の脅威が度々あった時で、自分の部族を守ろうとする自救策として戦争に対備した軍事的な力を養いながら弓で武装したようです。神様を信じる信仰で武装するというより、それに先立って異邦の国々のように、自らを守るために自分なりに強い結束力を固めながら、弓を備えたのです。
これらの者たちに関しては、預言者イザヤは31章1~3節で、神を信頼せず、力強い国を信頼し、見える戦車や騎兵の強さに信頼すると必ず災いを受けて滅ぼされることになると預言しました。なぜなら、それらは霊ではなく神でもなく肉だからです。
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