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アブラム(!r;b]a)の意味は「偉い父、尊い父」です。99歳で神が改名した名前アブラハムは「大勢の群れの父、諸々の国の父」という意味です(17:5)。これはアブラハムが救済史的経綸の中で、新たな中心人物となったことを暗示しています。

 アダムは人類の先祖であって、ノアは洪水後の新たな人類の先祖であり、アブラハムは選ばれた民、イスラエルの先祖です。またイエスにある世界中の信仰者の父です。これから救済史の流れは、アダムの子セツから始まりノアを経て、ついにアブラハムにまで至ります。バベルの塔の出来事の後、セム系列から反逆と堕落の歴史が繰り返されますが、神はテラの家庭からアブラハムを選びました。アブラハムが生まれたのは、洪水による裁きの後、おおよそ292年です。バベルの塔から100年しか経ってない時期でした。水が沸騰するように、罪が再び沸きあがる時でした。しかしアブラハムの召しによって、新たな神の贖いの経綸が始まりました。

 

               アブラハムはカルデヤのウルで、召しを受けました(11:31,使7:2-4)

 最初、アブラハムはカルデヤのウルから「栄光の神」から召しを受けました。「ウル(Ur)」という言葉は、本来「光」または「火」という意味です。これは、当時の火を崇める偶像崇拝の儀式から由来した言葉であると学者たちは証言しています。これはアブラハムが暮らしていた時代に、偶像に仕えるという堕落した時代であったことを教えてくれます。ヨシュア記242節にも、ヨシュアが人々に「あなたがたの先祖たち、すなわちアブラハムの父、ナホルの父テラは、昔、ユフラテ川の向こうに住み、みな、ほかの神々に仕えていたが」と言われています。神は、ある日アブラハムに栄光の神として現れて、カルデヤのウルを離れるよう命じられました(使7:2-3)。アブラハムは、父テラと共にカルデヤのウルを離れましたが、ハランに定着することになりました(11:31)

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