2016.07.19 23:48
エノクは65歳の時にメトセラを生み、252歳の時に孫レメクが生まれました。エノクが天に移される時の孫レメクの歳は113歳と推測されます。メトセラとレメクはエノクが、どのように敬虔な生活を送りながら神と共に歩んでいたのかを直接見ていました。彼らは敬虔なエノクの感化を受けて育った息子と孫であったことは間違いありません。
創世記4章と5章には同一の名前を持つ2人の人物が登場します。カイン系列のエノク(創4:17)とレメク(創4:18)、そして、セツ系列のエノク(創5:21)とレメク(創5:28)がそうです。この2人に対しては他の人々とは異なり、彼らに対する特別な説明が加えられています。カイン系列のレメクは嘆きと絶望の人ですが、セツ系列のレメクは未来の希望を提示する人として、彼らの人生が全く異なる道であったことを確かに区別することが出来ます。なぜならカイン系列のレメクの名には、「征服者」または「神に敵対することに強い者」という意味が込められているからです。彼は神から離れて自ら強いと自負する者であって、神の御心に敵対して悪を持って世を征服しようとした者だからです。同じ名前であるとしても「征服者」、「強い者」の意味はカインの子孫メトセラには妥当ですが、セツの子孫メトセラには該当しないのです。
レメクは「能力ある者」がその人物にふさわしい意味になります。また祈る人こそ悪魔を追い払い、悪の力に勝てる信仰の能力者になる事ができ、「祈りの人」であるという意味に取ることが出来ます(マルコ9:29)。私たちもそのように、祈りの人、悪の力を征服出来る、力ある信仰者とならなければなりません。
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