2015.10.30 16:26
エドム人の先祖であるエサウはイサクの双子の兄でしたが、長子の特権を軽んじて弟ヤコブに売ったために約束の民の座を失ってしまいました(創25:29-34,ヘブル12:16-17)。エサウの妻には「カナンの娘たちのうちからヘテ人の妻アダとヒビ人の妻アホリバマ」がいて、「イシマエルの娘バスマテ」(創36:2-3)も彼の妻でした。すなわち、エサウは血統的にはハムの息子カナンの家と結ばれ、同時にイシマエルの家とも結ばれることになりました。このように、選ばれなかったカイン系統の人々は思想と生活だけではなく、血統においても似たもの同士が結婚している事を見る事ができます。その結果、彼らは神の御心に立ち向かう不信仰の道に立つ事になります。
エサウの子孫の中で注目すべき人物は、創世記36章12節に出てくる「アマレク」です。アマレクはエサウの息子エリパズのそばめテムナが産んだ子です。アマレクは後にアブラハムの子孫たちがエジプトを出て荒野を通る時、レビデムで彼らを襲い神の怒りを買いました。神は世々アマレクと戦うと約束しただけではなく(出17:16)、アマレクが言ったことを永遠に忘れず、天下にその名を消し去らせるようにと命じられました(申25:17-19)。彼らは絶えずイスラエル人たちを苦しませ、滅ぼすために隣国と同盟を結んで攻撃してきた民族です(オバデヤ1,2,10,18参照)。そのほかにも「アガグびとハンメダタの子ハマン」によって滅ぼされる危機に直面した事があります(エステル3:1-15)。その時、彼らはユダヤ人は王妃エステルの死を覚悟した信仰により、滅亡の危機から奇跡的に救われたのです。聖書は「ハマン」を「アガグ人」であると紹介することによって(エステル3:1,10,8:5,9:24)、彼の先祖が「エサウ」であることを明らかにしています。サムエル記上15章8節に「アマレクびとの王アガグ」と名言されているように、アガグはアマレクの人であり、エサウの子孫でした。そしてハマンもまたアガグ人でエサウの子孫でした。
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