2018.11.08 14:49
リウは人間的な友の関係に忠実な者でした。
創世記11:1 全地は同じ発音、同じ言葉であった。
しかし神は、彼らのおろかな反逆に対する罰として、彼らの言語を乱し、その結果彼らは全世界に散らされました。すべての人間は、同じ人間関係の中で存在するようになっていますが、これは意思疎通の媒介である言語によって成り立っています。したがって、このような言語の混乱が、人類にもたらした不便と障害は言葉にできないものだったでしょう。その上、言語は日常の会話だけではなく、思考自体を決定づける影響力があるため、言語の違いは思考方式の違いをもたらし、その混乱は私たちの想像をはるかに超えるものだったはずです。
このように神は、言語の混乱による相互の異質感、誤解、敵対心を生じさせ、神に敵対しようとする人々のバベルの塔の建設を阻止されました。おそらく当時の人々は、自分と似た言語を使う人々を探し求めて、方々へ散って行った事でしょう。これはまさに人類の大移動です。こうして幾人かの人々が群がり交わって、新たな共同体が生まれていきました。その中で生存するために心の通じ合う仲間同士で交わりを持ったはずです。彼らにとって互いの理解を深め、連帯感を持ち、親しい関係を築くことは、最も優先すべき問題であった事でしょう。言語の不便を感じていただけに、心の通じ合い、霊が通じ合う特別な友を最も必要としていた時期であったことが、その名前の意味が示している当時の時代像と言えます。
しかし私たちは、神無しの人間的な友の関係は、結局信徒の足を引っ張ろうとするサタンの計略であることを知るべきです(ヤコブ4:4)。もしリウが天に思いを向け、神との関係回復を求めたならば、この地上の人間関係に縛られて戦々恐々することなく、アブラハムのようにその地をいさぎよく離れて、旅人としての真の信仰を回復し始めたことでしょう。
バベルの塔の出来事によって散らされた人々は、その後どのように生きたでしょうか。彼らは共同体を作る事によって力をつけて、生活の基盤を据えた後、またも罪の町を建て始めました。どこへ行っても罪を犯すことになれた人間は神に挑戦し、罪を犯す目的で以前にも増して団結し、力をつけていきました。「類は友を呼ぶ」と先人たちが言ったように、闇の種子、悪の勢力は、常に心と思いが釣り合う者同士が互いに引き寄せられる性質があります。そして、その種子や勢力は速やかに罪の共同体を形成するのです。
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