創世記6:3に出てくる120年の意味

2017.04.19 07:12

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 19954ba792c1e7c94cb1df05e8246b81.jpg一般的に人々が箱舟を造る期間として考える120年という数字は、どこから出たのでしょうか?それは創世記6章3節に書かれてある120年を根拠にして、おそらく「ノアが箱舟を造った期間が120年であろう」と主張したのです。しかし、創世記6章3節の120年は、明白にノアが箱舟を造った期間を指しているのではありません。では創世記6章3節に書かれてある120年という期間は、何を意味するのでしょうか?これに対する神学者たちの2つの見解があります。
 第1の見解は、罪によってこれから人間が生きる最大限の寿命を120年に短縮されたと解釈する見解です。「一部注釈者たちは、120年が洪水前の恵みの時期を表すと提案してきた。しかし作家は120年を漸進的に移行される最大寿命として思われただろう(参照、創世記3:16〜19、エデンの呪いが徐々に移行されている)。洪水以後の時期に記録された歳は徐々に減っており(創11章)、さらに後期の人物たちはほとんど120年を超過しない」

 第2番の見解は、洪水が起こるまで、当時の人々が神の前に戻って来て悔い改める最後の裁きの猶予期間であると解釈する見解です。「ルター(カルヴァン、スコフィールド聖書もまた)は、120年が洪水を起こる前に、神によって人間に許容された猶予期間を意味することで理解された(『わたしがまた120年の猶予期間を彼らに与えられることを願う』(ルター聖)
 創世記6章3節の120年に対する以上の2つの見解は、それなりに妥当性があり、すべて各自の信仰によって解釈されたので、2つのうちの1つを正しいと言い、もう1つを間違っていると言えないものだと思います。しかし明らかなのは、この120年が決してノアが箱舟を造る期間を意味するものではないということです。神学者ワルトン(John H. Walton)も120年の期間を洪水以前の恵みの期間として見ていると同時に、それをノアが箱舟を造るのに120年がかかったと解釈する一部の人たちの結論は必要とするものではないと言われました。彼はNIV適用注釈創世記で、「たとえ120年が洪水の時まで残された時間を意味すると言っても、このすべての期間をノアが箱舟を造るために注いだと言う暗示がその本文のどこにもない」と確言しています。

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