聖書の無誤性について

2015.07.08 12:44

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 今日、現代神学者たちの間で、聖書の記述に誤りがあると唱える風潮が広がりつつあります。しかし聖書は、生きておられる神の御言葉であり、完全で正確無誤の啓示の書です。この「正確無誤」という言葉の範囲は、当然ながら聖書全体に及ぶものです。したがって、それぞれの聖書に記されてある系図もまた、正確無誤の啓示の書です。それぞれの系図に登場する人物や彼らの生涯、そして、そこに表された年まで正確に記録されています。

 もちろん聖書に出てくる系図の中には、途中で省略された部分もあります。例えば、マタイによる福音書に出てくるイエス・キリストの系図の場合がそうです。マタイによる福音書1章8節を見ると、ヨラムとウジヤの間にいるはずのアハジヤ、(列下8:25)、ヨアシ(列下12:1)、アマジヤ(列下14:1)の3人の王の名前が抜けています。また、マタイによる福音書1章11節では、ヨシヤの次の王、エリヤキムが省略されています(列下23:34、歴上3:16)。その理由は、マタイによる福音書の系図が、年の測定や完全な歴史の記録を目的として書かれたものではないからです。マタイは記録の目的上、不必要な名前を省略して各時代の重要な人物を挙げ、それぞれを14代ずつにまとめて42代に構成しています。それをマタイによる福音書1章17節には、「だから、アブラハムからダビデまでの代は合わせて14代、ダビデからバビロンへ移されるまでは14代、そして、バビロンへ移されてからキリストまでは14代である」と言われています。


 ですから私たちは、聖書に出てくる系図が誤りのない神の御言葉であるという土台の上で、すべての記録が年代順によって記録されたと考えるのではなく、時と場合によって、神の御旨を伝達するための方法として省かれることもある、という事を認める必要があります(ゼカリヤ7:1-3)(歴上6:7-15)。

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