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2015.06.10 14:32
「経綸」という言葉はあまり聞き慣れた言葉ではありません。漢字の意味を調べると、「国家を治めととのえること、また、その方策」とあります。ギリシャ語では「オイコノミア」で、この言葉がエペソ人への手紙の中に3度使われました(エペソ1:10,3:2,9)。主に、「管理者」(ルカ16:2-4,ガラ4:2)、「職務」(Ⅰコリ9:17)、「経綸(神から与えられた努)」(コロ1:25)、「計画」(エペソ1:10)などの意味に翻訳されています。これらを総合してみると神の「経綸」とは、管理者が家を管理して治めるように、全宇宙の主人であられる神が人類の救いのために、地上の教会とキリストを通して「天下を統治する経営(事)」ととらえる事が出来ます。
したがって「神の経綸」とは、神が御自分の民の救いのために、宇宙万物の運行と秩序と時間を最も適切に調節し、分配、配列、計画、支配しながら、一切を管理するすべての過程を意味するのです(コロ1:25)。神の経綸の焦点は、罪の中にいる人類への救いを完全に成し遂げる事であり、その経綸の実現は「教会」と「キリスト」とにかかっています(エペソ1:20-23)。
神の経綸と救済史の関係を整理すると、神が天地を造られる前から計画された御旨を成就させるために、歴史の中で行われたすべての摂理と一つ一つの事件が神の経綸であり、人間の救済のために神の計画の通りにこの地で成就され、広げられた御手のわざすべての働きが「救済史」です。救済史の核心は、まさにメシヤに関する預言とその預言の成就にあります。
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