2015.06.19 09:31
1.たった一度、十字架上で成し遂げられた
イエス・キリストの贖いの効力は永遠に続きます。
この事実について、ヘブル人への手紙の著者は「…ご自身の血によって、一度だけ聖所にはいられ、それによって永遠のあがないを全うされたのである」(ヘブル9:12)と述べています。
イエス・キリストの十字架は、約2000年前に起きた、歴史上の出来事で終わったわけではありません。その効力は現在も薄れる事なく、確かな力を持って救いの効力を発揮しています。まさに永遠に変わらない効力です。旧約時代の祭司制でたてられた祭司長たちは代わり続けました。また、贖いのために毎回いけにえを供え、そのいけにえをほふって血を注ぎ出さなければなりませんでした(ヘブル7:21-24)。しかしイエス・キリストは永遠の大祭司であり(ヘブル7:21-24)、同時に、永遠のいけにえとして御自身をたったの一度だけささげられました(ヘブル7:26-28,9:26,28,10:10,ローマ6:1)。この、「一度だけ」という言葉はギリシャ語で「エパパックス」と言い、「一度だけで永遠に」という意味です。
したがって、イエス・キリストの十字架による贖いの死を通して成し遂げられた救いの御わざは、それまでの一時的なものとは違い、永遠の救いをもたらしたのです。
2.再臨によって救いの御わざは完成されます。
旧約において、イエス・キリストはさまざま部分とさまざまな方法で啓示されてきました(ヘブル1:1)。そして、イエス・キリストはその預言の通り、この世に来られました。時が満ち、人の姿でこの世に来られたイエスは、十字架にかけられるまでの公生涯において、休む事なく御言葉を宣べ伝え、また働かれました(ガラ4:4,ヨハネ5:17)。それは天地の造られる前から、人類の救いのために計画されていた神の熱い思いでした(イザヤ9:7,62:1,Ⅱコリ11:2)。
イエス・キリストは、十字架上で御自身の血を流すことによって、人類に対するかぎりない愛を示され(ローマ5:8,Ⅰヨハネ4:10)、救いの御わざを完成させられました。また聖霊は、イエスが成し遂げた十字架の尊い血潮の功を、救いを定められた人々のうちに働いて、彼らを救いの道へと導いておられます。そして、これら初臨による救いの御わざを成し遂げられた神が、やがて再臨を通じてすべてを完成させる日が訪れます。
主の再臨の時、死んだ者たちは皆、キリストにより霊の体によみがえり、また生きて主の再臨を迎える聖徒たちは、瞬く間に霊の体に変化し救いの完成を成し遂げるでしょう(Ⅰコリ15:51‐54,Ⅰテサ4:16-17)。その日、この世を堕落させたサタン、悪魔は、火と硫黄の池に投げ込まれます。こうして、初めの天と地はついに消え去り、新しい天と新しい地がやってくるでしょう(黙20:10,21:1)。
このようにアダムの堕落以降、一瞬も留まる事なく行われてきた神の救いの御わざは、主の再臨によって完結し、神の栄光の輝きが全地を照らすでしょう。神の救済史がクライマックスを迎えるその時まで、神の御手の中で尊く用いられる信徒になりましょう。
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