2020.04.18 15:46
アブラハムは、ハランで2度目の召しに完全に従うことによって
祝福の源となりました(創12:1-3,へブル11:8)。
ハランはメソポタミヤ北部地域であるパダンアラムの町の一つで、非常に華麗な町でした。その周辺には、セム系列の親族が多く住んでいたと推測されます。申命記26章5節で、アブラハムを指して「わたしの先祖は、さすらいの一アラムびとでありましたが」と言われたのは、アブラハムが当時、親族が住んでいるところへ行ったという証拠です。アラムはセムの5人の息子の末っ子であり(創10:22)、アブラハムと同じセム系列でした。アブラハムは息子の嫁を捜すとき、僕のエリエゼルに「バダンアラムの親族の所へ行け」と言われました(創24:4,25:20,28:5)。
カルデヤのウルから旅立ったアブラハムは、中間地点であったハランに滞留し、父テラに対する情によって、離れられずにいました。テラはすでに先祖の罪の中で生まれ、罪の中で成長し、罪が体に染み付いていたので、ハランでその罪を断ち切ることが出来ず、そのまま滞留しようとしました。これは「遅滞する、滞留する」という名前のとおりになりました。
ハランで長い年月をテラと共にいたアブラハムは、75歳の時、2度目の召しを受けて、ハランを離れました。その時神は、創世記12章1節で、「…あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい」と命じられました。そして、アブラハムはついにカナンに到着したのです。アブラハムはこの命令に従い、父テラに依存せずに、ただ御言葉に従いました(創12:4)。父に対する情を完全に断ち切り、信仰の決断をして、カナンに向かって旅立ったのです。これに対してヘブル11章8節には、「信仰によって、アブラハムは、受け継ぐべき地に出て行けとの召しをこうむった時、それに従い、行く先を知らないで出て行った」と彼の信仰を認めています。
75歳でハランを離れてカナンに入ったアブラハムは、175歳で死ぬ時まで、100年間息子イサクと孫ヤコブを得ました。
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