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 ニムロデ、イシマエル、エサウ、および彼らの子孫たちのように、いつも約束の民を苦しませて神の救済の御わざに立ち向かう者たちはすべて「カインの道」(ユダ11)を歩む者です。これらの人々による闇のわざは、これからも神の救済の御わざが完成されるその日まで止まることなく続くでしょう。カインの不信仰の脈がニムロデをはじめとするバベルの塔建築に携ったすべての人々にそのまま流れ来て、イシマエルやエサウへとつながりました。ヨハネの黙示録はこのようなカインの後裔たちすべてを「バビロン」と称しています(黙17:5,18:2)。彼ら、「バビロン」と呼ばれる者たちは、信仰の貞節を守らず、地の淫婦と憎むべき行為を繰り返す者たちです。そして自分たちの力で実現した文明を頼りに、神の御心に立ち向かう者たちです。しかしこの人々の末路は3つに裂かれ、回復不能の滅びに処されることになります(黙16:19)。その始まりにおいて、神のない計画、その動機と結果において神に立ち向かうことは、その最盛期に崩壊してしまうという事を聖書にあらわれた不信仰的な系図は示しています。カインの系図が最盛期であったレメクの時に突然止まり、バベルの塔を建てていた人たちもその工事が真っ盛りの時、一瞬にして散らされました。終末に現れる大いなる都バビロンも無残に「倒れた、大いなるバビロンは倒れた」と言われています(黙14:8,18:2)。これは神の選ばれた民を救うための救済史をその頂点まで導くための、神の主権的な摂理であり手段でした。
 カインの血統は神の救済の御わざを妨害する力を成し、その脈が終末までつながっています(Ⅰヨハネ3:12)。しかしカインの系統の罪悪がどんなに強くても、神の主権的な救いの意志は、より強力で熱いものです。神の御わざはサタンの頭に傷をあたえ、敵である悪魔、サタンを足台とする日まで続くのです(詩110:1,ルカ20:43,使徒2:35,ヘブル1:13,10:13)。
 罪の波がうねり、荒れる世の海がいかにあろうとも、神の救済の御わざをおしとどめる事は出来ません。かえって、死にゆく海に命を与える巨大な水の流れとなって勢いよく流れていきます。あらゆる罪がいたる所に広がっている今日、救済史の終点がますます近づいているという事を知ることが出来ます。今こそ灯火をともす霊の油を備えるべき時であり(マタイ25:1-13,24-44)、眠りからさめるべき時です(ローマ13:11,ルカ21:26)。確かに今は、過去のどの時代よりも神の救済史の御わざの成就が近づいています。信仰の襟をただし、敬虔にいたるようにすべてを尽くして、後悔のない人生となるように日々自分自身を点検しましょう(Ⅰテモテ4:7‐8,Ⅱペテロ1:5-8)。

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