カイン - ”得た”

2015.07.29 09:52

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 創世記4章1節には、アダムはエバを知り、主の恵みによって息子カインを産んだことが記されています。「カイン」は、創世記3章15節で女のすえに関する約束があった後、アダムとエバが産んだ初めての子でした。実にカインはアダムの長子として神の恵みによって生まれた喜びの子でした。

 

創世記4:1

 人はその妻エバを知った。彼女はみごもり、カインを産んで言った、「わたしは主によっ 

 て、ひとりの人を得た」。

 

 「わたしは主によってひとりの人を得た」という言葉は、エバの喜びの表れです。「カイン」の名は人類の初穂を得た、エバの喜びに満ちた告白でした。この名の中には、「神の恩寵(好意)による」という意味が含まれており、まさにエバの信仰が反映されています。つまり絶対的な神の恵みによる助けを受けて産んだということです。初の子であるカインにかけるアダムとエバの期待が、非常に大きいものであったことをうかがう事が出来ます。まさに2人がこの子を通じて、失われた楽園を再建しようと希望を持って付けた名前に違いありません。
 子を得たことに関連してエバは、「贖い主」と言う意味の「ヤハウェ(主)」と言う神の名称を用いることによって、創世記3章15節の「女のすえ」に対する神の約束を信じ、救いの希望を表明したと見る事が出来ます。
 また「カイン」という名前には、主に対するエバの感謝と讃美が含まれています。その名前は、呪われてから初めて産みの苦しみとその危険の中から救ってくださった恵みに対する感謝の告白でもありました(創3:16)。

 

 このようなエバの告白は、彼女がエデンの園から追い出されたとしても、再び悔い改めて、神の約束を信じる信仰生活を行っていたことを推測することが出来ます。そして歳月が過ぎ、カインとアベルが神に供え物を捧げたことからも、彼らがアダムとエバを通して神を信じるようになったことが分かります。

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