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 救済史の秘密である神様の経綸は、聖書に書かれている系図に圧縮されており、核心的に要約され記録されています。


1. 系図は神様の救済史を圧縮しています。

 系図とは「先祖から始まった種族の血統を説明した本」を意味します。聖書に出てくる系図は、この世の系図とは比較することのできないほど高い価値を持っています。救済史の重要な瞬間ごとに系図が分岐点のように記録されているのですが、特に創世記は2300年という非常に長い神様の救済史を圧縮した10個の系図(トーレドート)で構成されています。

 これらの系図の中に新旧約聖書全体が含まれていると言っても過言ではありません。マタイ1章とルカ3章のイエス・キリストの系図は、アダムからイエス様までの救済史をひとつに結び付けています。イエス様の系図を通して、イエス・キリストが全人類の歴史の分岐点であると同時に、人類の救いの中心となられる事実を示しています。このように、系図は救済史の巨大な脈として、明るい光を照らしているのです。


2. 系図上の名前は、その人の一代記を圧縮しています。

 系図はすべての出来事を省略したまま、人の名前だけで満たされています。特に歴代志上1章は聖書66巻のなかで、人の名前だけでも200余りもの多くの名前が記録されており、系図にもかかわらず、前書きもなしにそのすべての出来事を名前に代えています。名前はその人の一代記を最も簡単に表現したもので、一個人の全生涯を代表する最も手短な伝記です。

 名前はその人の一生、時間と追憶、業績、貢献した出来事などを連想させます。ですから系図には救済史の意志が深く入り込んでいるのです。わたしたち信徒は系図の中に記録された名前を通して、キリストに向かって激しく流れている救済史の巨大な流れをしっかりと悟らなければいけません。


3. いにしえから隠されていた経綸は系図を通して知ることができます。

 経綸というヘブル語は「オイコノミア」で、「管理する、経営する、管理人」という意味を持っており、権威を持っている人の計画と知略、権威の下にいる人に託された職、管理などの意味があります。神様は、「万物の造り主である神の中に世々隠されていた奥義」を使徒パウロにあらわされました(エペソ3:8-9)。使徒パウロが告白した4つの経綸は、信仰の中にある神様の経綸(Ⅰテモテ1:4)、時が満ちた経綸(エペソ1:9, ガラテヤ4:4)、恵みの経綸(エペソ3:2)、秘密の経綸(エペソ3:9, Ⅰコリント2:6-12)です。イエス様を通した人類の救いは、いにしえから万物を創造された神様の中に隠された秘密の経綸であることを悟らなければなりません。(コロサイ1:26, エペソ3:9, Ⅰコリント2:7)

   

結論:私たちは系図を通して神様の秘密の経綸であるキリスト、栄光の希望であられるイエス・キリストを明らかに悟り、使徒パウロのような働き人になりましょう。(コロサイ1:27, Ⅰテモテ1:11)

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