以前2007年10月朴潤植牧師は80年の生涯を仕上げながら、「創世記の系図」という本を発刊してから7ヶ月という短い間に、また救済史しシリーズ2の「忘れていた出会い」という快著を発刊するようになったことを心よりお祝い申し上げます。
著者の一番目の著作である、「創世記の系図」は韓国教会に新鮮な衝撃を与えました。今までキリスト教の正経である聖書を教え、学びながらも、聖書どおり信じることができず、聖書から離れていた多くの人々に、「ただ聖書に帰るべし」と言うのをもう一度悟らせてくれました。
個人的にはノアが箱舟を120年かけて作ったと理解していましが、著者の前作である、「創世記の系図」を読みながら、箱舟を作った期間が100年にもならないという事実の前にびっくりしたことがあります(創世記5:32、6:10~14、7:6、11:10)。また人類の先祖であるアダムが930年暮しながら、自分の9代目の孫であるレメクと56年も一緒に暮したという事実は、聖書を深く研究した著者ではなくては決して究明することができない内容だったので膝を打たざるを得ませんでした。
創世記の系図に対する感動と余韻が未だなくならないうちに朴潤植牧師は再び韓国教会に大きい衝撃をもたらす、「忘れていた出会い」という独歩的な著書を世に出しました。この本は優に、「歴史的な本」だと言えます。著者は松明の契約を中心にアブラハムから始めてカナン征服までのイスラエルの歴史を救済史的観点(Redemptive
Historical Perspective)から記述しています。族長たちの歴史に登場するすべての出来事を年代記的に(Chronologically)記述することで各事件の前後関係と意味を新しく解明した事は、他に類例のない驚くべき業績です。
特にイスラエルの民がエジプトを出立してから、荒野の生活を送りながら42回もの宿営をした場所を探し出して記した、「出エジプトと荒野の旅路」という地図を見て驚きを禁ずることができなかったのです。著者が20余年前から聖地を何回も訪問しながら膨大な資料を集めて整理し、地図に出ている場所を念入りに踏査しながら流した汗と涙、その多くの時間の跡が今や実って光を照らすことになりました。神の御名が多いに崇められるはずだと思います。
朴潤植牧師は長い間あまりにも多くの誤解と誤った批判を受けながらも、屈することなく、ただイエス・キリストの真実なしもべとしての使命をよく全うされてきました。
著者の力著、「創世記の系図」と「忘れていた出会い」を通して知り得る朴潤植牧師は、聖書中心的改革主義の神学と信仰によって、まことに韓国教会を守ってくれる最後の砦です。実際に著者に会って、著者の説教を聞いて、彼の人格に接し人々は、著者に対するすべての歪曲された評判が途方もないことであることを痛感するようになるでしょう。
是非とも、「忘れていた出会い」を通して著者に対するすべての誤解が払拭され、韓国教会が再び聖書中心の信仰に立ち返るきっかけになることを望みます。
「忘れていた出会い」を読む読者たちが各々忘れていた聖書的真理に再び出会う御わざがあることを確信し、本書を心からご推薦いたします。
カルヴァン大学校 歴史神学教授 康正振