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平康第一教会の元老、朴牧師が牧師の務めに就いてから50周年を迎えるにあたり、『創世記の系図』という題名の著書を執筆され、ここにめでたく刊行されたことを心よりお祝い申し上げます。 文章に著わすという事は、言葉で表現する以上に困難なわざです。その大事をみごと成し遂げる事が出来たのは、まさに朴潤植牧師の神に対する熱望と、数百回にも及ぶ聖書通読の結実であると思います。 本書は、創世記に登場する人物を年代別に区分しています。そこから更に、信仰の系列と不信仰の系列を区分し、それぞれの時代背景や状況などをすべて聖書から探り出しています。この研究によって 師は、不信仰の系列に属するカインの系図と、信仰の系列であるセツの系図の違いを明らかにしました。 創世記の系図の中心となる信仰の祖アブラハムの俗世を離れて旅立つ歴史的過程が救済史的側面から、しかもすべて聖書に基いて述べられていて、大変興味深く読む事が出来ます。このように、難解な創世記の系図を誰もが容易に理解出来るよう整理し、読む者の心を捉える本がこの度出版された事は大変意義深いものがあります。これは、ひとえに朴牧師の尊いご尽力の賜物です。 本書は、聖書を研究する者が必ずと言っていい程、悩み、疑問に思う点にも焦点を当て、聖書からその答えを探り出しています。例を挙げて言えば、ノアの洪水以後の人間の齢が120 歳であるという事から、ノアが箱舟を造った期間が120 年であるとする既成の概念に固執する事なく、一般の信徒が読んで理解出来るように、聖書の記述と照らし合わせながら、その疑問に対する見解を明確に示しています。それらはまさに、これまでの疑問を払拭し、聖書に対する更なる確信を与えるものです。その意味でも朴潤植牧師が行った奥深い聖書研究は素晴らしい成果をもたらしたと言えるでしょう。 過去、平康第一教会の元老朴牧師は、誤った認識によって、韓国キリスト教会と一部の人々から否定的な見方をされてきました。そのため、彼に対する真実の光が遮さえぎられて、その信仰と人となりが正しく知らされてこなかったという経緯がありました。しかし、実際、牧会の場で師と出会った人々は一様に、彼の持つ信仰の健全さと純粋さを認め、徹底的にイエス・キリストだけを証しする御言葉の力に強い感銘を受けています。彼は常に「自分のような足りない者が、80 歳を超えた今も、イエス・キリストの栄光に輝く福音を伝える者として用いられている事は本当に感謝なことです」と述べており、その謙遜の様を窺うかがい知る事が出来ます。 私個人としても、このような朴牧師の真価が周知される事を願ってきました。それ故、今回発刊された『創世記の系図』という著書を通して、師の素顔が一部でも世に知れる事となったことを大変嬉しく思います。 本書は、聖書を信仰生活の規範とし、子孫らに敬虔な信仰を受け継がせたいと願うすべての人々にとって大変有効な道標となるでしょう。一人でも多くの人々に本書が読まれる事を願ってやみません。そして、不信仰によって末裔らが祝福の楽園から遠ざかって行ったという事実をしっかりと心に刻み、私たちの子孫が敬虔な信仰の系譜に連なるために、本書が広く用いられる事を願いつつ、推薦の辞とさせて頂きたいと思います。
イエス教長老会 合同 前 総会長 大邱大明教会 元老牧師 林太得 |